機械もフレキシブルに Volkswagenはエンジン製造における品質検査の高速化を実現しました

モニタリング装置、プラグゲージ、スライドゲージの監視。ドイツのケムニッツにあるVolkswagen Sachsen GmbHのエンジン工場では、こうした複雑な手動測定用の工具は過去のものになりました。現在、この工場ではCarl Zeissの小型で高い対環境性能を誇る座標測定機を使用して、製造時の品質検査を行っています。この測定機は、新しい製品や製品世代間の差異にも柔軟に対応できるため、投資コストの大幅な節約に寄与します。同時に、測定機が迅速に正確で詳細な結果を表示します。

VWがZEISSのソリューションを用いて成果を上げた方法:
ZEISS DuraMax
ZEISS CALYPSO
成果:
  • 投資コストを最大で70%削減
  • 測定結果の向上

Volkswagenはエンジン製造における品質検査の高速化を実現しました

課題: 製造現場での測定の柔軟化

工場では製造中にランダムな測定を行い、エンジン部品の品質を保証しています。これまでは、製造機械の横に設置して部品の形状や寸法を直接検査できるような、小型で耐環境性の高い座標測定機はありませんでした。オペレータはモニタリング装置や手動ツールを使っていました。そのため、製品の世代が新しくなったり、バージョンが変わる度に、測定機器を取り換えたり変更する必要がありました。さらに、測定結果は測定者の経験や能力に依存していたため、時間がかかり、ミスも発生しやすくなっていました。

課題は、製造環境で直接使用することもできるゲージを柔軟に交換できる方法を見つけることでした。

Volkswagen Sachsen GmbHのケムニッツエンジン工場では、柔軟にプログラム可能なZEISS DuraMax 3D座標測定機が、工場内のランダムサンプル測定に使用されています。
Volkswagen Sachsen GmbHのケムニッツエンジン工場では、柔軟にプログラム可能なZEISS DuraMax 3D座標測定機が、工場内のランダムサンプル測定に使用されています。

ソリューション: 小型で耐環境性の高い座標測定機

現在、柔軟でプログラム可能な三次元座標測定機 DuraMax を製造工程内のランダム測定で使用しています。これにより、Volkswagen Sachsenは、あらゆる主要なエンジン部品の製造に対応できるようになりました。

しかしながら、これはケムニッツのエンジン工場が座標測定技術を製造現場の測定ステーションで直接使用できるような、小型で対環境性の高いDuraMaxの発売があったからこそ実現したのです。システムの設置面積はわずか1平方メートルです。また、DuraMaxの動作温度は18~35℃で、汚れに強く、電源コンセント以外に何も必要としません。

「DuraMaxのような測定機は私たちのニーズに完全にマッチしています。」

と、Volkswagen Sachsen GmbHのケムニッツエンジン工場でツールおよび測定技術のプランニングを担当しているMatthias Kurth氏は言います。

メリット: 高速でより正確な測定が可能

ケムニッツエンジン工場にDuraMaxがもたらした最大のメリットは、複数の工具を使いこなすことなく、たった1台の測定機を使用するだけで、新しい部品や次世代のエンジンでも、その必要性に合わせて少ない手順で調整できることです。

さらに、これまでより詳細かつ、正確で信頼性の高い測定結果が得られます。これは、測定室で行う測定と比較しても優れている場合もあります。

ケムニッツのエンジン工場の製造施設では現在、14台のDuraMaxを使用しています。「DuraMax の導入により、私たちはコストを削減できました。」とKurth氏は述べています。

VWについて

ドイツ、ヴォルフスブルクに本社を置くVolkswagen社は、世界最大手の自動車メーカーの1つです。工程や製品の品質を高めることは、企業の最も重要な目標です。Volkswagen Sachsen GmbHのケムニッツエンジン工場は、柔軟な測定技術を製造現場で直接使用することにおいてはパイオニア的存在です。ケムニッツには1,150名の従業員がおり、1日におよそ3,000基の4気筒ガソリンおよびディーゼルエンジン、4,000基のバランスシャフトギヤを製造しています。